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いちのへ けんぞう【一戸謙三】 (1899〜1979)
四季派の外縁を散歩する 第21回 東北の抒情詩人一戸謙三 『自撰詩集』未収録の抒情詩篇をめぐって
四季派の外縁を散歩する 第22回 東北の抒情詩人一戸謙三 モダニズム詩篇からの転身をめぐって
四季派の外縁を散歩する 第24回 東北の抒情詩人一戸謙三――『自撰詩集』収録詩篇をめぐって(『詩人一戸謙三の軌跡』第7集所載)
四季派の外縁を散歩する 第25回 詩人一戸謙三の軌跡 方言詩の前後をよみとく(青森県近代文学館特別展 第2回文学講座 2019年8月18日講演原稿)
四季派の外縁を散歩する 第31回 不易流行 一戸謙三詩の変貌と抒情(2022年弘前市立郷土文学館図録より)
来翰集
一戸謙三『椿の宮』佐藤一英書評 『陸奥新報』1959.6.2
津輕方言詩集『ねぷた』
一戸謙三(玲太郎は筆名) 第一詩集
昭和11年5月30日 十字堂書房発行(発売:神書店[弘前市])
19.5×13.1cm上製 71ページ 定価1円
装幀 棟方寅雄 限定300部
扉
ねぷた(棟方辰雄歌集より)
序詩(福士幸次郎「土地の愛」より) / ○弘前(シロサギ)
弘前 承前
弘前 承前
弘前 承前 / ○百万遍塚(ヒヤグマンペ)
(津軽民謡「弥三郎歌」より) / 地蔵様(ジンジョさま)
百万遍塚(ヒヤグマンペ) / 鴉啼(からすナギ)
猫柳(ベゴコ)
雑魚釣(ジャコつり)
夜露(よヅユ)
(挿画※1) / ○次男坊(オヂコ)
(高木恭造「まるめろ」より) / 洋燈(ランプ)みがき
凧(タゴ) / 次男坊(オデコ)
お城
酢漿草(スカンコ) / 油屋(アブラコ)
麗日(オデンキ)
夕方(シクレガタ) / ○悪童(ズロスケ)
(齋藤義彦遺稿「那妣久祁牟里:なびくけむり」より) / 春
煙草(エツプク) / 情話(イロバナシ)
試験
五年生
漢文科
相床(ダカサネコ) / ○茨の花コ(バラのはなコ)
(植木曜介「春」) / 南瓜の花(トナスのはなコ)
茨の花(バラのはなコ) / 桔梗の花(キギョウのはなコ)
紫苑の花(スオンのはなコ) / 梨の花(なしのはなコ)
丁斑魚(ウルメ) / 早春(ハルサギ)
(挿画※2) / ○註釈
(石坂洋次郎「風俗」より) / 註釈 承前
註釈 承前
註釈 承前
註釈 承前
註釈 承前
目次
目次 承前
奥付
(挿画1).「岩木山・岩木川」出版に尽力した棟方寅雄筆。棟方辰雄の実兄。
(挿画2).「弘前公園・弘前城天守閣」
詩集 『歴年』
一戸謙三 第二詩集
昭和23年12月10日 青森美術社[弘前市]発行 (浮彫叢書U)
16.7×15.7cm並製 70ページ 定価70円
装幀 石沢修悦 限定200部
【国会図書館未所蔵】 PDF版(97mb)
白い月 / 崖の上で
紫の靄 / 黄金の鐘
剪られた花 / 髪の雪
○水松の下に 大正13年4月から昭和2年5月まで
夜、重い鎧戸を / 渚
小さな墓 / 古城の白壁に
北風 / ああ、秋だ
水松の下に / 屋根裏の室で
○月日 昭和4年12月から昭和7年5月まで
鴉 / 月日
別れ / 古い鏡台
○夜々 昭和6年2月から昭和7年4月まで
影 / 室
夜々
夢 / 壁
○索迷 昭和7年9月から昭和8年3月まで
別辞 / 破局
非望 / 没落
索迷 / 泥街
爛酔 / 所有
○神の裳 昭和8年11月から昭和9年8月まで
うららかなる笛 / ありふれた林
名もない散歩 / 仄かなる爐
神の裳 / 深みゆく額
○百萬遍 昭和9年10月から昭和9年12月まで
地蔵さま(ジンジヨさま) / 雑魚釣(ジャコつり)
百萬遍(ヒヤグマンペ) / 早春(ハルサギ)
猫柳(ベゴコ) / 梨の花(なしのはなコ)
南瓜の花(トナスのはなコ) / 茨の花(バラのはなコ)
跋(高木恭造)
後記 / 奥付
(見返し)
PDF版(97mb) 2019.09.07up
御遺族の一戸晃氏より、本サイト内における掲載許可を賜りました。謹んで御礼を申し上げます。 (2015.9.2)
『自撰 一戸謙三詩集』
昭和40年6月30日 津軽書房発行[弘前市]
18.7×13.1cm上製 函 172,[2]ページ 定価500円
装幀 高橋彰一 限定500部
【国会図書館未所蔵】 PDF版(30mb)
【前編】
○黄金の鐘 大正11年10月から大正12年5月まで
白い月
崖の上で
紫の靄
黄金の鐘
剪られた花
髪の雪
○水松の下に 大正13年4月から昭和2年5月まで
夜、重い鎧戸を
渚
小さな墓
古城の白壁に
北風
ああ、秋だ
水松の下に
屋根裏の室で
○月日 昭和4年12月から昭和7年5月まで
鴉
月日
別れ
古い鏡台
○夜々 昭和6年2月から昭和7年4月まで
影
室
夜々
夢
壁
[削除 ○索迷 昭和7年9月から昭和8年3月まで]
○神の裳 昭和8年11月から昭和9年8月まで
うららかなる笛
ありふれた林
名もない散歩
仄かなる爐
神の裳
深みゆく額
【後編】
○あの山とあの空に 昭和22年4月から昭和23年12月まで
わたしはひとり
みぞれの夜に
わたしのもの
失はれた歌
あぎみの花よ
わびしい世の申
あの山とあの空に
○芒の別れ 昭和24年8月から昭和24年10月まで
返らぬ日ならば
忘れてゐた柳
風にさらされて
秋のある朝に
世にないあの日
芒の別れ
○乙女座 昭和27年1月から昭和27年2月まで
酬公
乙女座
夜霧
水仙の花
ラプラードの絵
○黒い枝 昭和27年6月から昭和28年6月まで
約束
その吉グ
鏡のなかに
傾いた門
黒い枝
○第二の夢 昭和33年3月から昭和33年7月まで
深い夜
ひとつの影
遠い足音
あの世に
第二の夢
跨線橋
招くのは
いとしい記憶
【随想】
1
十一月
茨の花
海
2
アンナカレニナ
天井桟敷の人々
ガラスの城
3
草枕
後記
大正8年(1919)から断続して昭和39年(1964)まで私は詩を書いて来たからその数は五、六百篇になってゐるであらう。
しかしそれらは習作に過ぎないものが多く、この詩集には六十篇だけを選み、戦前のものを前編とし、戦後のものは後編とした。それに随想七篇を附加したのである。
ここに選んだ詩を発表したのは、詩話会の「日本詩人」(新潮杜発行)百田宗治主宰の「椎の木」それから郷土の「パストラル」「黎明」「青椅子」「座概」「北」(第一次・第二次) 「匙」「府」「北」(第三次)「雪」「浮彫」「圏」「偽画」「弘前詩会リーフレット」などにであり、そして東奥日報、弘前新聞、、陸奥新報には詩の他に随想をも発表した。
私の詩には、地方主義文学としての方言詩や、頭韻を踏んだ十二音句四行によって構成される定型詩、訳詩があるけれども、それらをこの詩集には除外することにした。
この詩集に収めた詩のすべてを、これは詩といふ芸術だとする自信はないが、私の貧しく苦しく寂しかった生活は、これらの詩によって支へられて来たのだ、とは言へる。
このたびの刊行にあたって、詩集の意匠や造本は津軽書房主人高橋彰一氏にお願ひした。それを心から私はお礼したいと思ふ。
昭和40年5月
PDF版(30mb)2019.09.07up
御遺族の一戸晃氏より、本サイト内における掲載許可を賜りました。謹んで御礼を申し上げます。
【参考文献】 (写真は昭和44年、青森県西津軽郡木造町(現つがる市)にて。謙三70歳。)
『詩抄』「椎の木」同人アンソロジー 第 一集 昭和8年 椎の木社発行
『北の文脈 : 青森県人物文学史』 下巻 66-73p / 小野正文著. -- 北の街社,1981
「一戸謙三特輯」詩誌『朔』155号(1),156号(2),157号(3),158号(4),159号 (5),160号(終), 2005-2007
155号(1)資料写真 / 詩「眼」 一戸謙三
初期詩篇からみた詩人の実像 坂口昌明
初期未刊詩篇T 一戸謙三
孤高と思索の詩人・一戸謙三 清藤碌郎
一戸謙三とその周辺 石黒英一
一戸謙三 北の詩人のポエジー 藤田晴央
一戸謙三さんのこと 圓子哲雄
156号(2)資料写真 / 詩「追憶の頁」一戸謙三
初期詩篇からみた詩人の実像2 坂口昌明
初期未刊詩篇U 一戸謙三
詩「高粱酒」に寄せて 一戸 晃
157号(3)資料写真 /「蝶々」マックス・ウェバー 一戸謙三訳
一戸謙三訳詩集「近代ドイツ詩抄」について 小笠原茂介
訳詩解題(上) 坂口昌明
初期訳詩篇 一戸謙三
近代ドイツ詩抄 上巻 一戸謙三 訳
158号(4)資料写真 / 詩「譜」 一戸謙三
訳詩解題(下) 坂口昌明
近代ドイツ詩抄 下巻 一戸謙三 訳
159号(5)資料写真 / 詩「絹糸のやうな雨」一戸謙三
『追憶帖』(1947年刊)より 坂口昌明
詩抄刊行の序 一戸謙三
『追憶帖』礼讃 坂口昌明
159号(終)資料写真 / 詩「冬」 一戸謙三
一戸謙三初期詩篇特輯 一戸謙三
幻想の秩序 一戸謙三における日本的シュルレアリスム 坂口昌明