(2006.03.06up / 2020.08.29update)
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やまかわ ひろし【山川弘至】『詩歌集 ふるくに』1943
目次 1 2 3
序文「ふるくに」のはしに 折口信夫 1 2
序文 保田與重郎 1 2 3
ふるくに 1 2 3
紀元二千六百一年二月八日 1 2 3
八汐路の奥處も知らず 1 2 3
二千六百二年春 1 2
既に神々の数に加はれるつはものの英霊に捧ぐ 1 2 3 4
九軍神に捧ぐ 1 2 3
すめらみいくさ 1 2 3
ソロモン海戦 1 2 3
シドニイ攻撃の勇士都築一等兵曹に
若き学徒兵におくる
古事記を読む
君遠くより帰りたまへり 1 2 3
秋となりゆくころ 1 2
昭和十七年の初秋来る 1 2 3
朝 1 2
かの海ぎしなるひとにおくるうた 1 2 3
あまの原ふりさけ見れば
風強き日は
春浅し 1 2
かの山脈のふもと 1 2
このみち 1 2
遠つひとによするうた 1 2 3
うたよみのうた 1 2 3
冬にむかへるころ 1 2
なべてわが 1 2
夏ゆく日かげ 1 2
月やあらぬ 1 2
むかしの谷間 1 2 3
春の夕べに 1 2 3
雪消え 1 2 3 4
春日哀傷 1 2
熊祭り 1 2 3
神楽囃子 1 2
二千六百二年祝典讃歌 1 2
夏の旅 1 2 3
大和路 1 2
五月哀傷 1 2 3
天に光ふりそそぎ 1 2
若き日のひとに 1 2
わがひとよ 1 2
跋文 牧田益男 1 2 3 4 5
あとがき 1 2 3 4 5 6 7
該書は岐阜県図書館所蔵本。
【付記】 異本書誌について。
刊本は、印刷者を「秋葉重治」とする、本文に酸性紙を使用した「並製本」のほか、別に、本文に上質紙を使用し、特別に誂えたと思しき「上製本」があります。
そして不思議なことに、巻頭の挿画・献辞・題詞と、巻末の跋文・あとがきを欠き、170p→150pとした酸性紙の「並製本」も存在します。
写真で見ると分かるやうに発行日、価格、装釘は同じですが、印刷者が「嘉屋常助」に変ってゐて明らかに別版です。
山川京子氏は、結婚前、中河与一夫妻から貸し与へられた『ふるくに』について、
「おもへばそれは、あとがきのないものでした。そして後日あとがきのあるものを見て初めて著者の環境や思想を認識したのです。」(野田安平氏取材)との述懐を遺してをります。
詩人は中河夫妻には、下に示した檀一雄宛献本と同様の「170p上製本」を贈った筈であり、つまり夫妻が『ふるくに』を京子氏に貸すにあたって、最初は不完全な、詩人の自序のない版を渡したことになるのですが、理由は分かりません。
(自序の日付はおそらく昭和十七年十二月の誤植かと思ひます。) (2020.08.11update)。