(2008.12.02up / 2010.01.26update)
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やまぐち しょうじ【山口正二】(大正2年(1913)10月4日−昭和60年(1985)4月25日 )

関係詩誌(画像・書誌データ提供:山口融氏)

『薊』(あざみ文芸研究会(あざみ社宅)『柚の木』(柚の木社)『新雪』(新雪文化倶楽部) 『青年文化』(青年文化会)
『尾張文藝』(尾張文化會) 『名古屋文學』(名古屋文學社)『太鼓』(太鼓の会)『風貌』(東海詩人協會)


表紙  奥付
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詩集『夜光虫』

山口正二 第一詩集
昭和 8年11月20日 あざみ文芸研究会(名古屋市東区)
44p 19.0×13.0cm並製 ¥0.20
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表紙  奥付
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詩集『青い花』

山口正二 第二詩集
昭和13年 7月15日 山口正二私家版(名古屋市東区)
34p 17.0×16.0cm並製30部 孔版 ¥非売


表紙  奥付
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詩集『約束』

山口正二 第三詩集
昭和22年 8月20日 山口正二私家版(名古屋市東区)
30p 17.0×12.0cm並製  孔版 ¥15.0


表紙  奥付
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詩集『龍』

山口正二 第四詩集
昭和27年 1月15日 山口正二私家版(名古屋市東区)
74p 15.5×16.0cm並製100部  孔版 ¥非売


表紙  奥付
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詩集『揚子江』

山口正二 第五詩集
昭和51年 9月20日 山口正二私家版(名古屋市西区)
135p 22.0×15.5cm上製  孔版 ¥非売
  あとがき 1 2 3 4 5

(序詩)軍艦旗

             

 山口正二

おれはもうおれのおれではない
埋窟も議論も無く、さうなんだ
おれが獨りのおれの時は
社會とか、秩序とか、
生きる爲の方針とかについて、そして又時々は見榮と謂った
こと等や、極くつまらない損とか得とかの區別までも、
ちゃんと考へてゆかねばならなかった。
そんなに多く、持ち切れない條件を背負ひまはっても、
おれは矢張り阿呆の様にしか生きてゐなかった。
おれは
今、もう棒ッ切れの様に単純だ
唯、闘へばいいのだ。
大きなカのほんの一つの細胞となって
敵に打っかればいいのだ。
そして、勝てばいいのだ。
戦ひは勝てばいい様に、
おれは、誰の爲にとも、何の爲にとも考へる必要はなくて、
唯もう撃ち出された弾丸の様に、眞ッ直ぐに翔ペばいいのだ。
こんな簡単なことが、
おれを数倍も偉く感じさせる。
ともかく
おれはもう充分満足して、おれの動くのを凝視めてゐる。
おれの脳髄にも、網膜にも、
ああ、體中に、
はたはたとはためく軍艦旗
おれは
いっぽんの軍艦旗になって進む。


砂

詩集『砂』

山口正二 遺稿詩集
昭和17年 5月1日 私家版(発行山口融/さいたま市緑区)
72p 20.0×14.5cm並製70部 ¥非売
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