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村瀬太乙(1803 享和3年 〜1881 明治14年)
村瀬太乙掛軸 (2019年7月購入)
六十餘州合四隅
威加海外起人奴
雄才大略顔如見
天出一人今古無
太乙老人
六十餘州、四隅を合し
威、海外に加ふるは人奴より起る
雄才大略、顔見るが如し
天に一人出づる、今古無し。
太乙老人
「豊太閤」『太乙堂詩鈔』25丁。
詩集中に所載する一連の人物詩のひとつ。「人奴」は朝鮮からの捕虜を指すのではなく、彼の師であった頼山陽『日本外史』に 「秀吉の関東に在るや、鎌倉に遊び、源頼朝の塑像を観る。進んで其の背を撫でて曰く、 「なんじは我が友なり。徒手にて天下を取るは、唯だ吾となんじのみ有り。然るになんじの藉を名族に承るは、吾の人奴より起こるに如かざる也。吾ついに地を略して明に至らんと欲す。なんじ以て何如と爲す。」と。」 とあることに由来します。